2018年8月5日
ミズノカップ2回戦
松本までの移動で車に酔い
嘔吐して帰宅した選手がいた
一年後のミズノカップ
気温34℃のマウンドを一人で投げ抜き
勝利投手となった瞬間
熱中症で倒れたこの選手こそ
チームの為に自分を犠牲にして奮闘した
キャプテンだ
10月の大会 決勝戦
最後のバッターを三振にとると
彼は振り返り
後ろで守り続けた仲間に向かって
ガッツポーズをした
心を奪われた
良いキャプテンになった
4年から試合に出続けた
この女の子は
6年になると
エースナンバーを背負っていた
周りの評価や己のプライドが
時としてプレーの
邪魔をした
「男も女もねーんだよ!」
「試合で誰か加減してくれるのか?」
「あまえんな!」
左肘の治療を続けながら
キャプテンと二人でマウンドを守り
今年1645球を投げた彼女は
17個の勝利をチームに残し
次のステージへ向かった
「やる気だけじゃ自分のほしい背番号は取れねーんだよ!」
「結果だしてみろ」
一年間言われ続けた
副キャプテンは
野球辞めちゃうかも?
周りの誰もが心配した
でも彼は違った
自分の個性に気付き
努力し続けた彼は
いつしか内野の要となり
ダイヤモンドの中では
誰よりも早い選手になった
中学でも野球
やります
力強く彼は言った
一年前キャッチボールもままならない女の子がいた
上手になりたい
試合に出たい
指導者の目にも分かる
その子の意志は
他の選手の手本だった
熱の入った指導が始まり
誰よりも辛いノックを受け
何度も挫けそうになった彼女は
内野を勝ち取り
4番を打った
決して恵まれたチームではなかった
どっしり構えて戦った試合など
一度も無い
しかし
何度も何度も叩きのめされても
諦めず這い上がり
戦い抜いた君たちは
本当に
いいチームだった
最後の試合の後
初めて声が震え
初めて涙を我慢できなかった
お前たちは本当に頑張った
誇りに思います
ありがとう